「ブリッジSE」とは、「ブリッジシステムエンジニア」、「ブリッジエンジニア」や「BrSE」などとも呼ばれる比較的新しい職種のため、耳馴染みのない方も多いことでしょう。それもそのはず、近年急増しているオフショア開発とともに、ブリッジSEの需要が増加しつつあります。では、具体的に ブリッジSEとは|役割と必要なスキル について調べましょう。
ブリッジSEとは

「ブリッジSE」とは、国際化の流れの中で誕生したSEです。他国と協働するIT関係のプロジェクトにおいて、自社の代表として取引先の他国企業との間に立ち、橋渡し役を担うSE(システムエンジニア)です。
相手国の人材と結成するプロジェクトチームは、話す・聞くに用いる自然言語が異なるグローバルなチームで構成されます。
このようなグローバルな環境下では、チームとしての生産性向上・品質確保を担保するため、自然言語の壁を排して情報の橋渡しを行う人材が必要となります。このような役割を担う人材がブリッジSEなのです。
ブリッジSEの役割
「ブリッジSE」は、開発中、発注者と開発チームの方向性が合致するよう常に調整し、現場をうまく回して開発プロジェクトを成功させるという重要な役割を担います。
一般的なSEと比べると、ビジネス分析、交渉、市場特性を加味したコミュニケーションが重視され、かつ実践的な異言語間コミュニケーションの運用経験が重要視されるポジションです。
ブリッジSEに必要なスキル

「ブリッジSE」は、現在、海外の方と協働しシステム開発を行っていくという方法で、主に規模の大きいIT企業で活躍している方が多いようです。技術的な内容はもちろんのこと、語学や、その国に応じたコミュニケーションのマナーやルールなど、ITの知識と語学の知識の両方が要求されます。
ブリッジSEに必要とされるスキルは、次のとおりです。
案件に関するIT/技術知識
プロジェクトにかかわるSEとして、第一に案件で必要とされるITや技術関係の知識は必須です。ブリッジSE本人がプロジェクトの技術的内容を理解せずには、言語も文化も異なる人材との適切なコミュニケーションと伝達はできません。
チームをまとめるコミュニケーション能力
プロジェクトマネージャーやリーダーでなくても、ブリッジSEにはクライエントの意見を調整の上でまとめ、開発チームに伝達するという役目があります。
ブリッジSEとしての職責を果たすには、自国のチームをまとめ、さらに相手国のチームの信頼を勝ち取るだけの高いコミュニケーション能力が求められます。
両国の商習慣や文化に対する理解
オフショア開発を採用する際は海外の人材を雇うことので、言語の違いはもちろん、文化も異なります。文化のみではなく、ビジネスに大きな影響を与えるのが商習慣の違いです。
両国間の習慣やルールの違いに起因するトラブルを避けられるよう、ブリッジSEは両国の商習慣や国民性までも熟知する必要があります。
交渉できるレベルの高い語学力
プロジェクトの進行中、万が一問題が発生した場合は、外国語を駆使しながら相手国のメンバーが理解しやすい言い回しや方法で説明し、理解を得る必要があります。
このため、ブリッジSEには、外国語による最低限のコミュニケーション能力のみでなく、相手に分かりやすくかつ説得までできるレベルの語学力が求められるのです。
まとめ
プロジェクトをスムーズに実行するためには、プロジェクトのすべてのメンバーが互いにうまく協力する必要があります。 両側の橋渡し役として、ブリッジSEはプロジェクトの成功を促進する責任を担っています。 または、ブリッジSEの仕事を上手く行うために必要なスキルを身につける必要があります。