AI-OCRの効果|ベンダー選びのポイントは「認識精度の高さ」

--> AI-OCRの効果|ベンダー選びのポイントは「認識精度の高さ」

IT業界の現在のトレンドはいくつかがあるかとご存知ですか。「AI-OCR」という言葉が見にしたことがありましたか。今度は、 AI-OCRの効果|ベンダー選びのポイントは「認識精度の高さ」 について挙げます。

AI-OCRとは

AI-OCRの効果|ベンダー選びのポイントは「認識精度の高さ」

ITの隆盛によってデジタル化が進む昨今においても、企業には多数の紙の書類が存在する。社内のシステム化が進んでいても、取引先との受注書や発注書などのやりとりが紙ベースなら、ペーパーレス化の実現は難しいだろう。書面に書かれた文字をPCに手入力する作業が大量に発生すると、現場も疲弊してしまう。

そうした単純作業を効率化する技術として注目されているのが、電子化した書類データの文字を自動認識する「AI-OCR」だ。OCR(光学文字認識)技術は古くからあるものだが、近年急速に発展してきたAI技術を応用することで、非常に高い文字認識率を実現している。

「過去にOCRを使って思うような精度が出なかったという方も、AI-OCRを試してみるとイメージが変わると思います。活用のポイントをしっかり理解して取り組めば、大きな成果を得られます」と、NTT東日本の庄司哲也担当課長(ビジネス開発本部 第二部門 ビジネス企画担当)は強調する。

「AI-OCRの効果が出やすい業務」と成功への近道

AI-OCRの効果
AI-OCR導入の効果(MM総研より)

導入の際には、どの業務にAI-OCRを適用するかが重要になる。「業務選定のポイントは、紙書類のボリューム、業務の集約性、標準化の3つです。紙を減らせないという前提で、どう効率化していくかを考えないといけません」と庄司担当課長は指摘する。

紙書類のボリュームは、ひと月当たり1000枚以上あればコスト削減などにも効果的だというが、加えて業務の内容を考慮することも重要だ。登録口座の変更など、書類が届くと同時に処理しなければならない業務なら、手作業のほうが速いこともあるだろう。一方で、確定申告など決められた時期にまとめて処理する業務なら、AI-OCRを使って一気に書類を読み込ませたほうが効率的だ。

標準化とは、書類様式や運用を統一することを指す。「書類の様式がバラバラで、運用フローが最適化できないと、思うような効果は得られません。運用フローを変えるには現場の理解を得る必要もあります」(庄司担当課長)

このように、AI-OCRの効果を高めるためのコツはあるものの、「導入前に全ての課題を完璧に洗い出して、どの業務に適用するかを決めることは、実は難しいんです」と庄司担当課長は話す。

「新しいツールを試すときは何でもそうですが、試してみないと分からないことは非常に多いです。まずはスモールスタートでやってみることをお勧めしたいです」

ベンダー選びで「認識精度の高さ」に注目すべき理由

実際にAI-OCR導入を決める際には、ベンダー選びも重要になってくる。選定のポイントはいくつかあるが、業務効率化に直結する認識精度は外せないだろう。

AI-OCRは、紙書類の文字を100%認識できる技術ではない。認識できなかった箇所は、人間が目視して修正する必要があるため、認識精度が高いほど、人間がフォローする手間が省けるということだ。

AI-OCRの認識精度
国内主要サービスの手書き文字認識率の比較(MM総研より)

次に注目すべきは、ツールの操作性だ。これは、人間が手作業でフォローする「残り数%」の部分をいかに効率化するかに関係してくる。

MM総研は、AI-OCRによる文字認識と人間による修正作業を合計した作業時間の検証も行った。具体的には、手書きで必要事項を記入した3種類の帳票を100枚ずつ用意し、PDFのデータを作成。そのうち、30枚はゆがみデータを使用した。そこでも、AI-OCRの手法は「3時間40分45秒」と最も良い結果だった。他のサービスは「4時間1分6秒」「11時間41分25秒」となっており、大きく差がついている。

国内主要サービスの作業時間の比較(MM総研より)

最後に挙げたいのが、ベンダーのサポート体制だ。初めてAI-OCRを導入企業はもちろん、いまいち効果を実感できていない企業にとっても、ノウハウを持つベンダーは心強い存在になる。

2カ月という短期間で効果を実感してもらうには、初動が大切だからだ。庄司担当課長によると、導入前に行う現場向けの製品説明会で活発に意見が交わされる企業は、軌道に乗りやすい傾向にあるという。

「AI-OCR導入には、現場の協力が不可欠です。説明会で現場の方から『あの作業に使えそうだ』『この業務はどうだろう』とアイデアがたくさん出てくるような企業は、導入もスムーズで効果もきちんと出ます。活用方法を自ら考え、試し、実践できるような利用イメージを持ってもらうことが大事です」
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--> 人工知能時代でも生き残る仕事

前回はAIに奪われる仕事を紹介しました。ただ、AIの導入により、すべての仕事をロボットをはじめとする機会がうまく行うことができるとは限りません。実際に、人間ではなければ、全く出来ない仕事がたくさんあります。今回は 人工知能時代でも生き残る仕事 を紹介します。ぜひ、ご覧ください。

AI時代でも生き残る仕事

段階的にAIやロボットに移行

AIやロボットによって代替可能なのは、上記の職種に限りません。

オズボーン准教授らによると、代替可能性が30パーセントから70パーセントの中リスクの職種もまた、将来的にはAIやロボットによって代替可能としています。

「創造性」や「社会的知能」、「知覚と操作」といった要因が、AIやロボットへの移行を妨げる技術的な阻害要因として挙げられます。このボトルネックが解消されたときに、中リスクの職種が代替可能だといいます。

AIやロボットへの代替リスクの低い職種

AIやロボットへの代替リスクの低い職種

では、AI時代も生き残る可能性の高い職業とはどのようなものでしょうか?

野村総研のレポートによると、AI時代でも生き残る可能性が高いのは、管理職や商取引、金融系職業といった、創造性や社会的知能を要する職種です。

高い創造性が要求される俳優や科学者なども含まれます。このほかにも、AIやロボットへの代替可能性が10パーセント未満の職種には、

・医者

・教員

・美容師

などがあります。

AIで仕事は本当になくなるのか?

オックスフォード大学のレポートが無視していたのは、AIによって代替されるのは職そのものではなく作業だという点ですが、それだけではありません。

AIによる雇用の創出

AIによる雇用の創出

まずは、AI登場による雇用の創出です。

AIに限らず、技術革新(イノベーション)は新しい雇用の創出に貢献しました。鉄道や自動車など交通網の発達によって、人力車や飛脚といった職業は消滅しました。その一方で、自動車の製造や販売、さらにはタクシー運転手やトラック運転手といった自動車を活用したサービス業が新たに生まれました。

アメリカでは1つの新しい技術が誕生すると、5倍の雇用が創出されるといいます。

つまり、AIは既存の職業を消滅させるだけでなく、新たな職業を生み出すという両側面があるのです。

AI導入を阻害する社会的要因

もう一点忘れてはならないのは、AI導入を阻害する社会的要因です。

AIやロボットへの代替可能性のリスクが高い職業は、日本では7パーセントという試算をZEWが出しました。この数字はアメリカやドイツよりも低い数字です。なぜ日本では、機械への代替可能性が低いのでしょうか。その理由は、AI導入を阻害する社会的要因にあります。

諸外国とは異なる社会的慣例として日本で続いているのが、終身雇用制です。この制度により、AIのような新しい技術が登場しても、すぐさま人の仕事を代替させられないのです。

もっとも、メガバンクではAI導入を見越して人員削減に乗り出したり、トヨタ自動車の社長が終身雇用制の終焉について言及するなど、将来の見通しは不透明です。ですが、社会的要因がAI導入を阻害する可能性は大いにあります。

AIに仕事を奪われる前に取るべき対策とは?

ではこんな将来を踏まえたうえで、今から仕事を奪われてもいいように取るべき対策についてですが、

まず「今の職業で出世しておく」というのは正直現実的ではありません。

昨今、終身雇用の時代も終わりを告げている状況や出世したからと言って仕事がこれからもずっとある保証なんてもちろんありません。

ではどうするべきか?

AIの上に立つ職業【プログラミング業界へ転職】

AIの上に立つ職業【プログラミング業界へ転職】

AI自体も簡単に言えば一つのプログラムのため、AI自体を生み出す側の人間になることで、この先も仕事がなくなるということを防ぐのも一つの手です。

正直な話、今の仕事に特に思い入れもなくただただ生活のために続けているようなら、今後のために勉強し転職するのも将来のためになります。

ただ一つ難点があるとすれば、単純なシステム開発などの作業はAIに奪われる可能性がある職業です。… Read more

--> AIはわれわれの職を脅かす存在

第3次AIブームを支えるのが、「ディープラーニング(深層学習)」と呼ばれる機械学習の一種です。囲碁を指すコンピュータープログラムのAlphaGoが囲碁の世界チャンピオンに勝利したことは、特定の分野に絞ればAIが人間よりも高パフォーマンスで問題を解決できることを証明しました。AIはボードゲームのような娯楽だけでなく、ビジネスへも応用されています。その結果 AIはわれわれの職を脅かす存在 になりました。

人工知能/ロボットから仕事を奪われるという危機

仕事を奪われるという危機

野村総研と英オックスフォード大学のオズボーン准教授らで行った共同研究によれば、10〜20年後に、日本の労働人口の49%が就いている国内601の職業において、人工知能もしくはロボットで代替可能であることが明らかになっています。

これにさきがける英・米の分析結果は、「The Future of Employment」(2013年 マイケル・A・オズボーン カール・ベネディクト・フレイ共著)や別の調査の中で両氏が関わった研究の中で発表されており、それぞれ英国35%、米国47%という試算が出されました。

労働人口の49%、AIで代替可能

代替可能な100種の仕事

本研究では職業を構成する各種定量データをもとに、米国および英国における先行研究と同様の分析アルゴリズムを用いて実施されました。その結果、従事する一人の業務全てを、66%以上の高い確率でコンピューターが代わりに行える=技術的にAIやロボットなどで代替できる職種に就業している人数を推計。就業者数全体に占める割合を算出しました。

 100の職種の中でも

「タクシー運転手」

「宅配便配達員」

「バイク便配達員」

「路線バス運転者」

などドライバー関係の職種が人工知能にとってかわられる可能性があると示唆されました。

ドライバー関係の職種が人間から大きな割合で奪われるというのは、将来の雇用問題にとって非常に大きな痛手になる可能性があります。

 また100職種の中で目立ったのは、

「NC研削盤工」

「NC旋盤工」

「自動車組立工」

「自動車塗装工」

「倉庫作業員」

「プラスティック製品成形工」

「製パン工」「めっき工」

など製造業など工場で働く人材に代替えの可能性があるのが目立ちました。例えば製造工場では現在でもオートメーションの製品がつくられ、それを最小限度のそれらの機械の動きを監視して正常に動いているかを見守る役割しかない現場もあります。現状ではオートメーションで担うことのできない組立作業や塗装、修理などの作業にもロボットにとってかわられる可能性が出てきます。生産現場や物流センターで人間に求められる仕事というのは少なからず減っていくことは間違いなさそうです。

日本は人工知能でも行える仕事ばっかり?

また、日・米・英で比較したAIによる代替可能性割合では、日本49%であるのに対し、米47%、英35%となりました。

日、米、英の代替可能性の高い労働人口の割合

        日、米、英の代替可能性の高い労働人口の割合

                (参照:NRI未来創発 ニュースリリース

野村は、クリエイティブ性、コミュニケーション性が必要な仕事や、型にとらわれない仕事は将来においても人が担うとしています。芸術・考古学、哲学など抽象的な概念を整理・管理する仕事や、他者とのコミュニケーション、交渉が求められる仕事は現在のところ人工知能では代替困難とされます。… Read more

--> 人工知能の起源・ユースケース

人工知能(AI)は、動的なコンピューティング環境に組み込まれたアルゴリズムの作成と利用を通じて、人間の知能による情報処理を模倣するための基盤です。簡単に言えば、AIはコンピュータに人間のように考え、行動させることを試みています。今回は 人工知能の起源・ユースケース について紹介します。

人工知能の起源

人間は、少なくとも紀元前1世紀から、人間の脳を模倣する機械を作るという可能性に関心を持っていました。そして現代になって、1955年にJohn McCarthy氏によって人工知能という言葉が作られました。1956年、McCarthy氏と協力者たちは、「Dartmouth Summer Research Project on Artificial Intelligence」と題した会議を開催しました。この会議をきっかけとして、機械学習、ディープ ラーニング、予測分析が開発が始まり、現在は処方的分析が注目されています。また、まったく新しい研究分野であるデータ サイエンスも生み出されました。

人工知能が重要である理由

現在、人間と機械の両方で生成されるデータの量は膨大です。データを使用して解釈し、デー

タをもとに複雑な判断を下すには、人間の能力をはるかに超えています。人工知能はすべてのコンピュータ学習の基盤となる技術であり、将来的には複雑な意思決定をすべて担うと考えられます。例を挙げると、ほとんどの人は、○×ゲーム(三目並べ)に負けないための方法を理解できます。このタイプのゲームでは、255,168通りの手があって、そのうち46,080通りは引き分けになります。一方、500 x 1,018(5垓)通りを超える手があるチェッカー(西洋碁)のチャンピオンになれる人はごくわずかです。コンピュータは、組み合わせと順列を非常に効率的に計算し、最良の判断を下すことができます。将来的には、AI(と機械学習の論理的な進化)およびディープ ラーニングが、ビジネス上の意思決定の基盤を担うことになるでしょう。

人工知能のユースケース

AIの応用例は、金融サービスの不正検出、小売の購入予測、オンライン カスタマー サポートでの会話など、日常的なシナリオの中にも見られます。次にいくつかの例を紹介します。

不正の検出

不正の検出

クレジット カード用アプリケーションでは、最初のスコアリングにAIを使用して、信用力を評価しています。また、不正な支払いカード取引をリアルタイムで監視、検出するために、より高度なAIエンジンが使用されています。

仮想顧客支援(VCA)

顧客支援

コール センターでは、VCAを使用して、人間が介在せずにお客様からの問い合わせの対応などを行っています。カスタマー サービスの問い合わせでは、音声認識と、人の会話のシミュレーションを組み合わせて、初期対応を行っています。問い合わせが高レベルになると、人間に取り次がれます。

Webページに埋め込まれたチャット(チャットボット)を使用して会話するときも、最初は専用AIを実行しているコンピュータとやり取りしているということが珍しくありません。チャットボットが対応できなかった場合は、人間が介入し、質問者と直接会話します。解釈できなかった事例は、機械学習コンピューティング システムに反映され、将来の会話に向けてAIアプリケーションの改善が図られます。

まとめ

人工知能は社会発展におけるあらゆるの分野に今まで無かった新たな価値を生み出すことができます。人工知能の存在により、私たちの生活はさらに便利で豊かになると期待されています。そのため、今後も研究者は人工知能に取り組んでいることを活発に進めていきます。
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農業自動化におけるAI活用事例

農業は従事する人の数が減少していくという問題が深刻化しています。そのような状況の中で、農業の生産性が向上するように、人工知能の活用が必要不可欠な存在となっていますそこで、です。今回の記事で、 農業自動化におけるAI活用事例 を紹介します。ぜひご覧ください。

事例1:ビッグデータの活用で生産管理を効率化

事例1:ビッグデータの活用で生産管理を効率化

アメリカでは、農業分野でのビッグデータの活用が広がっています。ミシガン州に拠点を置くFarm Logs社は、人工衛星によって撮影された画像や気象データ、IoTデバイスなどのデータを組み合わせることで、人工知能による分析を行うサービスを提供しています。具体的には、作物の成長の具合、土壌の栄養状態などを管理し、収穫量や時期の予測などを行うことが可能です。

さらに、ビッグデータを農業に活用するサービスを提供しているベンチャー企業としては、Farmers Business Network社があります。農業従事者は、より品質のよい作物を作るために、さまざまな種子や肥料を使用しています。しかし、それぞれの種子や肥料がどれほどの効果をもっているのか定かではないという問題があります。

同社は、こういった従来の不安を解消するため、農家が実際に使用している種子や肥料などの情報を収集してデータベース化しました。そして、それぞれの農家の情報を比較したり、分析したりすることによって、農家の生産を向上させるための情報を提供することを可能にした。具体的には、収穫量を向上させるための方法や肥料を削減するためのヒントを提供したりしています。このことにより、農業従事者は、実際の農業についてよりリアルな情報を手にすることができるようになっりました。

事例2:細かな農作業に対するロボット活用

事例2:細かな農作業に対するロボット活用

農業への人工知能の活用としては、ロボットの利用にも注目が集まっています。最近は、人工知能によりロボット自身が作物の特徴をとらえ、その状況に合わせた作業ができるようになっています。

たとえば、カルフォルニア州のベンチャー企業であるBlue river technology社は、画像認証や機械学習を利用して、レタスの間引きを行う農業用ロボット「LettuceBot」を開発しました。

「LettuceBot」は1分あたり5000個ずつ、花つぼみの写真を撮影。コンピュータ・ビジョン技術を用いて、生育し始めたレタスのかたちや間隔を認識し、6mm以内の誤差範囲で雑草を確認して除草剤を散布します。また、混み合い過ぎた箇所のレタスにも、成長が好ましくないと判断し、除草剤を散布します。これが、すぐ隣の残された芽に適度な濃度の肥料となって、生長を助けるというしくみだ。いまだ開発途中ではあるが、農作物の識別は人工知能に学習させることで、十分に可能だと言われています。

また、同社は、LettuceBotの技術をさらに発展させた「Zea」も開発しています。Zeaは、3次元画像認識によって作物をより正確に測定することができます。ZeaもLettuceBotと同じように、トラクターの後方に取り付けて使用します。3次元画像認識を利用すれば、トウモロコシのように高さがある作物でも、正確に分析を行うことができます。また、より詳しく植物の状態を観察し、それぞれの作物に適した対応をとることができるようになります。

農業は人工知能によって進化していく

農業従事者の減少が問題となっている中、人工知能の応用により、農業は大きな進化を遂げています。人工知能を活用することで、より効率的に食料を作ることができるようになれば、世界的な食料不足の問題を解決することにもつながると期待されています。この動きは、今後ますます盛り上がりをみせるはずです。
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Facebookが実施するAIの取り組み

SNSで24億人のユーザを抱えるFacebook は途方もないビッグデータを保持しているので、その膨大なデータを処理するには、AI(人工知能)の力が必要となります。そこで、今回の記事はSNSのユーザー数を最も抱える Facebookが実施するAIの取り組み を確認していきたいと思います。

SNSとAIの相性について

SNSとAIの相性について

Web上でユーザー同士のつながりを生むSNS

SNSはSocial Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の略で、社会的な繋がりを提供するサービスです。インターネット黎明期にはE-mailのような手段でしか個人同士がつながりをもてなかったのです。ですが、SNSの登場によりユーザー同士が簡単にやりとり可能になり、Web上のソーシャルコミュニティの形成に寄与しました。現在では、FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSが普及し、私たちの生活に不可欠な存在となります。

とりわけマーク・ザッカーバーグ同士が開発したFacebookは、大学在学中に学生が交流を図るためのサービスとして利用されていました。その後Facebookは世界最大のSNSへと発展し、現在約24億人のユーザーを抱えている最大規模のサービスになります。

SNSの特徴は、言語や音声、画像などの情報の受信や発信が主です。このようなビッグデータを処理するポテンシャルをもつのが、AI(人工知能)です

AIをふんだんに活用するFacebook

Facebookに限らず、SNSはAIがなくては発展できません。SNSに表示される投稿には、不適切なものやスパムが含まれます。それをフィルタリングするためにはAIによる機械的な処理が不可欠です

AIの研究機関として設立した「Facebook AI Research(FAIR)」、AIの最先端技術を研究し、社会全体のAI技術の底上げを図ることだというのです。FAIRの研究成果はオープンソースで公開されるなど、利益を追い求めず視野の広い取り組みをFacebookは行なっています。

人工知能をInstagramの投稿とハッシュタグで使って訓練

人工知能をInstagramの投稿とハッシュタグで使って訓練

FacebookのAIへの取り組みの歴史

Facebookはかなり以前から、AIを駆使したデータマイニングに力を入れました。たとえば、あるユーザーの投稿に載っている友人の顔写真を画像解析し、それを氏名とひも付けして、次回新しい写真が公開されると、自動で誰が映っているかが表示できます。。

Instagramを使った画像解析の実験

Facebookは2018年に、画像解析の実験を実施しました。Facebookが実験に用いた手法は、「転移学習」と呼ばれる機械学習の一種です。転移学習とは、すでに学習したモデルを別の領域に適応させる技術のこと。 広くデータが取得できる領域で学習したモデルを、データの収集が困難な別の領域に適応させる、などの使い方が可能です。 Facebookが実施した実験では、Instagramの画像で訓練したモデルを別のタスクに適応し、微調整が可能になるというのです。

この実験では、Instagramに載っていた35億枚の写真と、ユーザーが付けた17,000件のタグを使って、そして画像分類アルゴリズムを訓練したというのです。「猫」や「車のタイヤ」といった1,000のカテゴリーに画像を分類させたところ、85.4パーセントという高い正答率が得られた。Googleが2018年初頭に実施した同様の実験での正答率の83.1パーセントを下回るちう結果が出ました。

不適切な写真をAIが監視

Facebookでは、コミュニティの安全性を確保するために、AIを活用しています。その代表的なのが、コンテンツ・フィルタリングです。

たとえば、コンテンツ・フィルタリングに類した試みとして、自殺をほのめかす投稿やフェイクニュースの検出も行なっています。自殺の意思を示す可能性が高い投稿やライブストリームだけでなく、「大丈夫?」などいった投稿へのコメントも自殺の兆候としてFacebookは把握します。

ルーモス(Lumos)

キーワード検索

Facebookはさらに、検索機能にAIの画像認識技術を追加し、検索機能を大幅にアップしたシステムを開発しました。それが「Lumos(ルーモス)」です。

これまで、写真を検索するために、投稿の際に付けるタグで、キーワード検索を行いました。しかし、Lumosでは、タグのない場合でも、自由なキーワードで目当ての写真や動画が検索可能です。

Lumosでは、Facebookに投稿される写真にどのような物体が映っているかが、ディープラーニングによって自動的にカテゴリー別に分けられます。写真内にどのような対象が映っているかだけでなく、どのような内容が込められているかまで、Lumosは把握できます。

まとめ

Facebookの売り上げの7割は欧米ですが、利用者の7割はアジアです。そのため、利用者が多いが収益に結び付いていないアジアや新興国のマネタイズが、Facebookの課題です。Facebookのもつ情報は宝の山であり、それをAIによって有効活用されることで、マネタイズの手段の模索とAIとのリンクが期待されるでしょう。
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AI搭載おもちゃの最前線

AIが子供向けのおもちゃにも利用されるようになってきた。これまでもペットロボットなどにも活用されつつあったが、価格が3万円を切るようなものが出て来たことで、クリスマスプレゼントとしても注目されている。また、情操教育にも役立つとされている。今回は AI搭載おもちゃの最前線 を紹介します。

COZMOではどのようにAIが使われているのか

アメリカで2016年にAnki社が製造・販売している「COZMO」を紹介します。

COZMOは全長約7cm、重さ151.5gというコンパクトな、手のひらに載るサイズのロボットです。車輪を使って自走式で動く事ができるのが特徴ですが、何と言ってもその動きにはAIが活用されています。AIはカメラに映っている人物の顔認証を行い、人物の顔を見分けることができます。また、空気を読んで、表情を変えます。

COZMOは何ができるのか

COZMOは何ができるのか

まず、COZMOの特徴は、AIが環境を自動で認識し、人間が関わらなくても勝手に行動して学習する点です。そのため、COZMOはおもちゃやロボットというよりはペットの小動物という方が感覚的には近いです。基本的にはやんちゃな性格をしているが、ハイタッチを要求してきたときに相手をすると、気を許してくれるような性格になります。

さらには、COZMOの視点で周囲を見ることもできます。これはタブレットやスマートフォンの専用アプリを通してということになりますが、自分とは異なる視点で周囲を見られるというのは面白い体験でしょう。

そしてもう一つ。COZMOはアメリカでは2000年頃から、日本でもようやく最近意識され始めたSTEM教育に対応し、動きをプログラミングができるようになっています。ヴィジュアルプログラミングの「Scratch」を利用できるようにした専用アプリの「Coding Lab」上で、命令文を置き換えた「ブロック」を組み立てることにより動作をプログラムできます。最近ではSONYのaiboもScratchでプログラムができるようになっているが、価格が1桁異なるため、COZMOの方がより手を出しやすいです。

子供にどのような影響を与えるのか

アメリカでも日本でもAI搭載のおもちゃとして人気を博しているCOZMOは、クリスマスに子供に贈りたいプレゼントのトップに挙げられている。では実際にCOZMOを子供にプレゼントすると、一体どのような影響があるのでしょうか。

まずすぐに考えられるのは、情操教育に役立つという点です。COZMOに搭載されたAIは持ち主の言うことを聞くだけではなく、自分の感情があるかのように振る舞い、笑ったり怒ったりもするし、時々想定外の動作を見せます。子供もCOZMOのそのような振る舞いに合わせるような対応を取ります。

次に視点の切り替えを学べるところも大きいメリットです。子供にとって第三者の視点からモノを見るのはハードルが高いです。成長に伴って自分以外の視点からの風景や見え方というのが想像できるようになっていくわけですが、それをCOZMOのカメラを使うことで、実際の見え方を知ることができるというのは、幼児期における他者視点の構築のみならず、さらには自分を客観視するのにも役に立ちます。

まとめ

アレルギーなどが原因でペットが飼えない家庭もでしょうが、COZMOやMy LoopyといったAIを搭載したおもちゃは、ペットの代わりとなって小さな子供達の情操教育を担うことができるようになるかも知れません。さらには年齢が上がれば、センサーや動作をプログラミングできるが故にSTEM教材としても最適です。今後は2020年に小学校においてプログラミング的思考を活用する教育も始まるため、学校現場やプログラミング教室での需要も高まるだろうと考えられます。
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チャットボットが世間の中に急速に進化

チャットボットは、ここ数年で急激に利用社数が増えていると言われています。ネット上のニュースだけではなく、テレビでも、ある男性の若者がチャットボットの女性キャラクターを本当の恋人のようにして、四六時中会話をしている様子を流していたりします。今面白い チャットボットが世間の中に急速に進化 しています。

そもそも「チャットボット」とは何?なぜ今になってブームが起きているの?

チャットボット」とは

「チャットボット」という言葉は「チャット」と「ボット」が掛け合わされてできた言葉です。ちなみに英語ではチャットボットのことを「chatbot」や「chatterbot」と呼んでいます。ボットは「ロボット」の略称であり、人がコンピューターを用いて行っていた作業を自動化するプログラムのことです。チャットボットとは、テキストや音声を通じて会話を自動的に行うプログラムのことです。

それまでのチャットボットの会話の流れを完全に無視していたり、同じことを何度も繰り返したりする話をよく耳にする方が少なくありませんが、近年のディープラーニングでの精度向上のブレイクスルーもあり、その手法の改良されたものとして「LSTM」などの文章生成技術も非常に進歩してきました。

不自然な会話をしてきて、あまり使えなかった過去のチャットボットとは全く違い、近年のチャットボットはかなり自然な会話をできるようになってきています。
このブームの流れに乗り遅れないようにと、各企業もチャットボットの導入を我先にと進めているのです。

古いチャットボットから、新しいチャットボットへ切り替え

FAQ型(一問一答型)」チャットボット

コールセンターの運営などで知られる株式会社ベルシステム24でも、チャットボットの導入を進めています。その目的は、「サイレントカスタマー」というユーザー層が離れていくのをつなぎとめるためということです。

サイレントカスタマーとは、商品やサービスに対する不平や不具合を言うことなく、次回より利用しなくなる顧客のこと。そこで、チャットボットであれば離れていくサイレントカスタマーをつなぎとめられるのではないかと、期待を寄せているのです。

チャットボットの種類の一つに、「FAQ型(一問一答型)」チャットボットというのもあります。

そこで、より高度で柔軟な「対話型」のチャットボットは、対話型であれば、問題の把握がしにくい場合には聞き返したり、長文でユーザーをうんざりさせることも少なくなります。

このより高度になった対話型のチャットボットの導入は、電話での問い合わせにも好影響を与えていると言えます。

女子高生BOTとの会話を楽しもう

女子高生BOTとの会話を楽しもう

独自に日本マイクロソフト株式会社が開発している「りんな」というチャットボットも、とても面白いBOTです。「りんな」の性格は、「おしゃべり好きな女子高生」という設定で、会話についても、単に問題解決のようなビジネス的な意図ではなく、会話が弾んでいくような応答をしてくれます。


「りんな」のような人間らしい情感をチャットボットはユーザーをほっこりさせてくれて、心を和ませる効果も期待できます。このようなタイプのチャットボットの登場は、ちょっと前までは夢でしかなかったのです。

まとめ

チャットボット界は今後もさらに活況が続くと思われるし、どんな楽しい個性的なチャットボットが出てきてくれるか、楽しみです。もし今までチャットボットに触れる機会がなかったという人にも、あなたの相性に最適なボットが待っているのかも知れません。
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AIを導入している企業は業務改善に成功する

AIはいま、人々に気づかれないようにオフィスに入り込み、業務を淡々とこなしています。ビジネス界がAI(人工知能)に期待するのは、業務の効率化でしょう。退屈な仕事をAIがやってくれば、人は創造的な仕事に専念できます。これから AIを導入している企業は業務改善に成功する ことを説明していきます。

AIができる仕事は1つだけ

人間には「得意な仕事」と「苦手な仕事」があります。例えば、営業パーソンは総務の事務仕事を苦手とします。しかし、やってやれないことはありません。

ところが、現代のAIはまだ、「できる仕事」と「できない仕事」に明確に分かれます。例えば、囲碁の世界チャンピオンを破ったAIはチェスをまったくできません。顔認証を行うAIとチャットボットをするAIと社内システムに組み込まれるAIは、それぞれ独立しています。つまり、1つのAIができる仕事は1つであると考えておいたほうがよさそうだ。

これが現代AIの限界である。
ビジネスシーンでの具体的なAI事例をみていきましょう。

ビジネスシーンにおけるチャットボット

ビジネスシーンにおけるチャットボット

株式会社ティファナイ・ドットコムが開発した「AIさくらさん」です。「AIさくらさん」は人工知能(AI)接客システム です。社内ヘルプデスク・コールセンター業務・インバウンド接客などさまざまな業務を人に代わってAIさくらさんが行います。また、バンダイナムコのアミューズメント施設や、イオンモール、渋谷109、みなとみらい線、セブンイレブンなどですでに客の案内係を務めています

例えば渋谷109の「ゆう」は、縦1メートル、横70センチほどの専用モニターに映し出される、アニメ絵の若い女性キャラクターだ。来店客が専用モニターの会話ボタンを押しながら質問をすると「ゆう」が答えてくれます。その応答はほぼ人対人で、利用者を驚かせています。

例えば次のような会話が可能だ。

客「ゆうちゃんはまだ見習いなの?」

ゆう「そうなんです。まだ緊張しています」


客「お腹が空いているんだけど」

ゆう「え、お腹が空いているんですか。店内の左側にクレープやタピオカの店がありますよ」

客「おすすめのクレープは?」

ゆう「私はブルーベリーホイップが好きですが、お腹が空いているなら、厚切りベーコン・チャーハン・クレープにチャレンジしてくださいね」

反応の速さも自然な「ゆう」を活用すれば案内係だけでなく、営業もできそうです。

ビジネスシーンにおけるAI経営

2007年に設立した株式会社ココペリ(東京都千代田区)はAIで経営アドバイスをする「シェアーズAI(SHARES AI)」というサービスを販売している。

シェアーズAIの特徴は、AIと人でソリューションを提供することです。会計データを元に経営分析を行う機能です。会計データを登録していただくと、売上、営業利益、営業利益率などがグラフで表示されます。また、未来に発生する経理処理などのイベント(AIイベント)が表示されます。

例えば、企業が雇用人数を増やしたタイミングで助成金が得られる可能性があることをSHARES AIが認識し、雇用助成金の申請に必要な書類作りの依頼を提案します。企業はその提案を受け、助成金申請のための具体的な手続きをSHARESの専門家へ依頼できます。

ビジネスシーンにおけるAI経営

ビジネスシーンにおけるAIメール対応

ビジネスシーンにおけるAIメール対応

ソフトバンクは「テクノマーククラウドプラス(technomark Cloud +)」というブランド名で、「AIメール」サービスを提供している。テクノマーク クラウド+は、大量の問い合わせを確実・迅速に処理するために必要な機能をクラウドで提供します。顧客からの問い合わせに対するルールベースによるルーティング機能や回答レビュー/承認などのワークフロー定義のきめ細かいメール対応支援が特長であるテクノマークメールと自然言語分類機能を有する「IBM Watson日本語版」を連携させることにより、オペレーターの回答作成時に問い合わせに応じた最適なナレッジを提示し、オペレーターの回答作成の生産性を向上させます。

現在のAIメールは、人のオペレーターの回答を学んでいき次第に「賢く」なっていきます。客から「車がパンクした」といった文章を受信しただけで、正しく「自動車のタイヤがパンクをしてユーザーが困っている」と認識できるようになる。そして「ロードサービスを手配します
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AIを使った無人レジ

AIを使った無人レジ を聞いたことがありますか。現在、日本は高齢化社会に向かっており、慢性的な人手不足に陥っている業界がたくさんあります。特に、飲食業界や小売業界は顕著です。その問題を解決するために、多くのコンビ二などは営業時間短縮の実験を行っていますが、利用者に対して、利便性が低くおそれがあります。そんな中、多くの店舗でAIを使った無人レジの実証実験が行われる動きは始めています。

無人レジの仕組みについて

無人レジの仕組み

仕組みは非常に単純です。まず、入店時にプリのQRコードもしくは入店カードのQRコードをドア付近にあるカメラにかざすか。この際、入店者の顔もカメラで撮影され、画像解析AIを利用した顔認証技術で、会員情報と「顔」が紐付けられます。そして、この会員情報にはクレジットカード情報が登録されているというのが、重要なポイントです。

入店時の手続きが終わると、実際に買い物を行います。店内に配置されたカメラが、「顔」と「商品」とを紐付け、その会員の購入予定リストに商品の種類と数が追加されか、購入予定リストからも削除されるかを把握します。これはログインした後に買い物カゴに商品を追加したり、削除したりするオンラインでのネットショッピングと同じ意味合いを持ちます。

最後に店から出た瞬間、購入予定リストに入れた商品は「購入した」とみなされ、会員情報に登録されているクレジットカードで自動決済が行われます。レジ待ちが不要になります。

この仕組みがうまく動くようになれば、少ない人手で店舗が24時間営業きるようになるでしょう。

無人レジの導入事例

Amazon GO store


2016年に発表され、世界的にも話題になったアメリカAmazonの運営する無人店舗「Amazon GO」。
アメリカでは前出のAmazon GOがあるが、Start Cognition社は2017年より実証店舗での、精度向上実験を続けている段階だ。それでも、デモ動画を見る限り、誰が何を手に取ったのかはしっかりと把握できているし、カメラとAIをだますために途中で友人に商品を手渡すなどしてみたりもしているが、それでもしっかりと誰がその商品を持っているのかを把握できていることがわかる。そして、日本人開発者を募集していることから、日本国内のどこかの店舗に導入される可能も出て来ている。

日本国内では、2019年8月23日から半年間、横浜市にあるローソン氷取沢町店が深夜帯(午前0時〜午前5時)に無人店舗化し、スマート店舗の営業実験を行なっています。こちらは商品に電子タグを付けることで、出口のゲートを通ると自動決済が行われる仕組みです。決済はLINE Payなどを想定しているらしいです。

2018年4月2日には、モノタロウ初となる実店舗「モノタロウAIストア」を佐賀大学キャンパス内に、オプティム社と共同でオープンしました。この無人店舗では、毎日の店舗開店・閉店作業と商品の補充作業は人間が行い、残りの店舗運営作業はAIとテクノロジーで補っています。

入退店、商品認識、決済は専用スマホアプリで対応。アプリの登録には氏名・住所などの個人情報が入力必須となっているため、一定の犯罪抑制効果もあります。また、入退店ゲートの制御やカメラの画像解析はAIが行い、集客分析を可能にしたり、防犯を強化します。

一方、JR東日本が大宮駅で行った無人店舗の実証実験では、サインポスト社のAI搭載無人レジ「スーパーワンダーレジ」が利用された。このシステムでは顔認証とSuicaなどのICカードを連動させる。来店客は出口でSuicaをかざして決済を行う事になる。この仕組みの優れている点は、会員登録が必要ないところである。SuicaなどのICカードさえあれば、誰でも利用することができるため、利用者の間口を広げることができる。

ただし、ここまでのものは全て実証実験中だということに注意する必要があります。まだ日本国内で本格的な無人レジは導入されていないのが現実です。

無人レジが今後世の中に浸透していくのか?

無人レジが今後世の中に浸透していくのか?


では、これらの無人レジ、そして無人コンビニはどれくらい今後世の中に浸透していくのでしょうか。

まず何と言っても、精度の向上が重要となります。顔認証技術の精度が悪いままだと、入店時の登録で会員情報との紐付けを行ったとしても、誰が商品を取ったのかが把握できません。また、異なる商品を手に取ったことになっていたり、個数が間違えていたりすると、決済時の代金が正しくなくなってしまう。それは大問題となります。

ただし、初期導入費用は十分な数のカメラとシステムだけであるので、Amazon GOのようなセンサーだらけの店舗と比較すると、初期導入コストやランニングコストは抑えることができると考えて良い。

だが、どの開発会社も感じているのは、利用者の購買行動を変えられるかどうかのようです。これまで我々はレジでは必ず財布を出し、現金なりクレジットカードなりで支払うという決済体に染みついています。しかし無人レジの場合は無人コンビニの利用者は、店内で商品を自分の持ってきたカバンに入れて、店を出るだけです。まるで商品を勝手に持ち出しているかのような感覚に襲われることになります。

これに慣れることができなければ、無人レジは普及せず、この形態の店舗が増えていくときには大変大きな壁となります。

まとめ

慢性的な人手不足が叫ばれる中、無人レジの存在は人間の負担を削減できると期待されています。ただ無人店舗は独自に着実に進んでおらず、実証実験に留まっています。今後、無人レジは実際に完全に導入されるために、精度の向上とショッピング方法の変化が重要になるではないかと思います。… Read more